2012.10.30
まだ見ぬあなたへ~Vol.8
上質な布地と、そうでない物の見分け方。
手に取って頂き、袖を通して頂くのが一番です。
体が「気もち良い」と言ってくれるもの、それが一番です。
ここでは私が「気持ち良い」と思えるものをご紹介させていただきますね。
まずは絹織物。
長い繊維で織られていることこそが、絹が憧れの素材になった理由です。
今は驚くほど安価なシルクも目にいたしますが、
屑のようなシルクをかき集めて織られたものならば
いっそポリエステルの方が品質は上だと感じます。
織り方にもよりますが、シルクの素晴らしさは、粘りと重みです。
体に吸い付くように沿ってくれる心地よさ。
これは布地を腕に掛けただけでお分かり頂けると思います。
お召になれば、布地の潤いさえもお感じ頂けることでしょう。
上質なシルクは重みでお値段が変わってきます。
特にずっしりと重いヘビーシルクは、それなりのお値段がいたします。
着物の代わりにもなりうる風格。
この布地を知った若い頃「いつかはこの布地を着こなせる女性になりたい」
と思ったものでした。
ヘビーシルクまで重くなくとも、
デシンやサテンなどで十分シルクの素晴らしさをご堪能頂けます。
薄手のものでしたら、綿織物とお値段が変わらないものもございます。
まずは上質なものをお手に取ってご覧ください。
違いは千言万句費やすよりお分かり頂けることと思います。
今日はこのあたりで。
2012.10.24 日々の徒然
まだ見ぬあなたへ~Vol.7
朝晩はコートが欲しいくらいに冷え込んで参りました。
それでも昼間は温度が上がりますので、
ストールが大活躍。
中でも大判のストールは、セーター一枚どころか、
ジャケットに匹敵する温かさです。
100㎝四方のストールを三角形に折って
そのまま肩に掛けていらっしゃいませんか?
まるで、ストールにうずくまるように、体を丸めて。
遠くから見ると、どんな上等なストールでも、
毛布を被った赤ずきんのおばあちゃんに見えてしまいます。
大判ストールは三角形に折ったら、斜辺の部分を持ってもう一折。
三角面積を狭くして、分量を調節します。
そして・・・凛として歩く。
これが一等大切です。
今日はこのあたりで。
2012.10.17 日々の徒然
まだ見ぬあなたへ~Vol.6
「オーダーには興味があるけどもっと安い布地で縫って欲しい」
との声を稀にお聞きすることがあります。
さて、布地のお値段の違いって何でしょう。
「暖かくないカシミヤ」「ごわごわしたウール」「艶のないシルク」
を手にしたことはございませんか?
上質な布地とそうでない布地の差は、
布地の状態で、手触りが違います。
洋服になると、風格に歴然とした違いが現れます。
お袖を通して頂くと、優しく体に寄り添う感覚に驚かれることと思います。
そして・・一番の違いは
時が経っても表情が変わらないこと。
数年後、「この買い物は安かった」ときっと思って頂けるはずです。
そして10年、20年。
大切にお召いただければ、お客様の体に十分馴染んだ洋服として、
一層の品格を保った一枚として傍に置いていただけると信じています。
次回からは、上質な布地の見分け方を素材ごとにお話しできればと思います。
今日はこのあたりで。
2012.10.09 日々の徒然
まだ見ぬあなたへ~Vol.5
秋の装いに変わってきました。
今日はお世話になっているクリーニング店をご紹介します。
布地に鋏を入れる前、全ての布地を一旦クリーニングに出して、
「地のし」をして頂きます。
これは、洋服に仕立て上がった後の縮みなどを防ぐためと、
縦糸横糸を折り目正しく直して型崩れを防ぐため。
上質な洋服になるか、否か、分かれ道となる重要な工程です。
アトリエミヨでは益本クリーニングさんにお願いしています。
洋服の扱いはとても丁寧。
益本さん自らが全てを手掛けてくださいるので、
駆け込み寺のようにお付き合いさせて頂いています。
洋服を慈しみながらクリーニングをしてくださる店。
「益本クリーニング店」
広島市中区十日市1丁目6-2
082-231-5607
(ドライクリーニング・・ex ワンピース 980円)
配達もしてくださいますし、
毎木曜日に預けたものは割引をしてくださるようです。
今日はこのあたりで。